認知症の帰宅願望の原因と対応方法
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そこで、実際にあった認知症の対応事例を書きたいと思います。
帰宅願望の原因
帰りたいと思う原因はいくつかあると思います。
- 今いる場所が落ち着かない
- 眠くなったから
- 疲れたから
- 日が暮れてきたから
帰宅願望を無理に抑えつけたり、排除してしまったりすることは解決にはなりません。
不安な気持ちや、孤独感を解消することが大事です。
また、自宅へ帰りたいと言っても、実は帰りたい家は子供の頃に住んだ家だったりすることもあります。
私達の認識している今と、認知症の方の今にずれがある場合もあるんです。
【認知症の】帰宅願望の一時的な対応方法
冬のある日の出来事です。
Aさんは認知症で、デイサービス利用中に頻繁に自宅へ帰ろうとします。
その日も、玄関から外へ出ようとしていました。










こうやって、熱いお茶を飲みながら楽しい会話をしているうちに、帰ることを忘れてしまいました。
これは、帰宅願望の根本的な解決にはなっていないので、また同じような行動に出てしまうと思います。
しかし、時には本人の興味がある話題を出して、気持ちをそらし、楽しい気持ちにせさてあげるのも一つの方法です。
対応のポイント
どの方にも言える事は、強く拒否されたりすると、余計に帰ろうと強い行動に出てしまいます。
閉じ込めようとすると、更に暴れてしまうかもしれません。
自宅に居ても、「家に帰る」と言って、外に出ようとする場合もあります。
それは、認知症のために、住み慣れた家に居ても、落ち着かない事が原因だと思います。
徘徊するような時には、本人の思いを聞きながら近所を一緒に歩いて、疲れた頃合いを見て、そろそろ帰ろうかと促すと良いと思います。
帰りたい願望は、不安の表れです。
その不安な思いを理解し取り除く事が、帰宅願望の解消には一番大切な事です。
しかし、介護の専門職ならともかく、身内だとついイライラしてしまうと思います。
そんな時には、上手に興味をそらしたら良いと思います。
嘘をついたり、怒ったりするより、ずっと良いです。
まずは、手を握って優しい言葉かけで安心させてください。
長くお付き合い頂きありがとうございます。
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